その他の魚

シマアジ

シマアジ

 スズキ目アジ科シマアジ属の魚で、太平洋東部を除く熱帯及び温帯海域に広くすんでいます。大きくなってもせいぜい全長1m位にしかなりません。
 この魚の養殖は最近になって人工種苗の量産化がようやく可能となったことから、ブリ(ハマチ)やマダイ、ヒラメに次ぐ新しい養殖対象魚種となってはいます。しかし胃袋が小さく、ため食い出来ない消化器構造であるため、成長が遅いという課題を抱えています。生産量の多い上位5県は愛媛県、熊本県、大分県、高知県、長崎県。

トラフグ

トラフグ

 東シナ海、黄海、朝鮮半島西岸域、日本では室蘭以南の太平洋、北海道以南の日本海、瀬戸内海に広くすんでいます。
 従来はトラフグ料理は高級料理店でしか味わえませんでしたが、養殖による生産が増えたことで、一般の料理店や量販店(身がきフグ)でも販売されるようになってます。肉質は白身でフグ類の中では最も美味で、てっさ(刺身)、てっちり(鍋)、唐揚げなどの味覚は絶品です。

カンパチ

カンパチ

 カンパチはブリ(ハマチ)やヒラマサ同様、スズキ目アジ科ブリ属の魚です。ブリよりも南方にすむ魚で、東北地方以南、台湾、遠くニューギニア方面にもすんでいます。カンパチはブリよりも大きく成長し、全長1.8m、体重80kgまで達すると言われ、地方ではかんぱ(東京)、しお(和歌山)、ひらそ(島根)、あかばな(高知、山口、九州)などと呼ばれ親しまれています。
 この魚の養殖はブリ同様、天然種苗を利用していますが、養殖生産量の増加に伴い、近年では中国の香港や海南島から種苗を輸入し、養殖しています。

クロマグロ

マグロ

 ホンマグロともいう。体は典型的な紡錘形。日本近海で生まれた幼魚は、生まれた年か翌年の秋に太平洋を横断してカリフォルニア沿岸に到達し、2〜3年滞留したのち、再び太平洋を横断して日本近海に戻り、産卵行動に参加するといわれています。全長3m。近年全国各地で養殖が盛んになり、熊本天草でも取り組まれています。養殖では、天然種苗(ヨコワ)の導入が主流ですが、人工種苗も出廻りはじめ、世界的なマグロ資源保護の観点から完全養殖のマグロとして注目されています。2年で20〜30kg、3年で50kgを超えます。